多様な農業
兵庫県下最大の農地面積を誇る丹波市では、お米や大納言小豆、丹波黒枝豆、丹波栗などの定番の特産品の他にも、いろんな農業が盛んです。また、自家製の農産品や畜産品をベースにした美味しいお菓子やお惣菜など、加工品製造に積極的に関わる農家も増えています!
有機農業は全国平均の倍以上!
丹波市で「有機農業」という言葉が使われ始めたのは、全国に先駆ける1970年代。有機農業の技術と普及について、地元の農家とまちの消費者が一緒になって考える「市島有機農業研究会」は、1975年の発足から長年に渡って、全国の有機農業活動をリードする団体のひとつでした。そうした先人に敬意を表して、今でも丹波市や市島地域を「有機農業の聖地」と呼んでくださる方々もいます。
市内で有機農業に取り組んでいる農家は令和5年時点で132人、栽培面積で約191.9ha。これは丹波市の全耕地面積の約4%にあたり、全国平均の倍以上の水準(全国平均:約0.6%)です。 また丹波市では、「有機JAS認証」を取得している農家も年々増えています
栗はもちろん果樹や花卉も
丹波市は果樹を栽培する農家も多いのが特徴です。
果樹のなかで栽培面積がもっとも広い丹波栗は、大規模な果樹園だけでなく、農地周辺で小規模に栽培する農家も多く、馴染みのお客さんに秋の味覚としてお届けするスタイルも丹波流で喜ばれています。
ブドウ、ブルーベリー、柿、いちごなど、旬にはさまざまな種類の果実が店頭に並ぶほか、収穫体験も人気です。ブドウ栽培では、シャインマスカットなどの大粒の品種を中心に新しい品種や有機栽培に取り組む農家があったり、ブルーベリーは加工品まで一貫で取り組む農家もあります。イチゴ栽培は、露地栽培だけでなく、ビニールハウスでの立体栽培に取り組む農家も増えています。
花苗農家や切り花農家のほか、プリザーブドフラワーの加工で国内シェアNO.1の企業も丹波市に本社があります。
酪農、養鶏も盛んです!
丹波市は畜産業も盛んです。昭和初期に黒牛の優秀な繁殖農家が多かった歴史を引き継ぎ、黒毛和牛の繁殖農家に加えて、近年は和牛の肥育や酪農に特化して取り組む農家もあります。
さらに、都市部の消費者のニーズに応えて低温殺菌牛乳を製造する乳業会社もあり、ヨーグルト、チーズなど加工品生産に取り組む農家も増えています。
養鶏業では、こだわりの卵を生産する大規模な採卵養鶏農家や、プリンなど美味しいお菓子・加工品製造に取り組んでいる農家もあります。
また、農家が野菜づくりをする中で生じる野菜屑を餌にして鶏を育てて卵をいただき、鶏舎で出る鶏糞を堆肥化して野菜を育てる、といった畜農循環農法に取り組む有機農法も広まっています。
ライフスタイルに合わせた「楽しむ農業」
一般的な農家のイメージである農業を主として生計を立てる生産農家以外にも、ライフスタイルに農業を取り入れる選択肢が近年増えています。
自分の得意をかけ合わせる半農半Xや農地付き古民家で趣味の農業を楽しんだり、自然豊かな場所での農的な暮らしなど、「農」ある暮らしを楽しまれています。
農家さんのなかにも農産物の生産のみにとどまらず、体験事業や農家レストランなども展開し、自らも「農」を楽しみながら「楽しむ農業」を発信し、「農」に触れる機会の提供が行われています。
丹波市であなたらしい「楽しむ農業」を見つけてください。