丹波市の営農モデル

有機栽培

丹波市青垣町 くまゆき農園

足立 浩一 さん

出身:神戸市

足立さん家の農業

2017年に就農し、丹波市青垣町大名草で、丹波栗と露地野菜(慣行・特別栽培・農薬化学肥料不使用)を30品目程度栽培している。
東京や阪神間の八百屋さん・飲食店をメインに販売を行っている。
草引きや選別袋詰めなどの軽作業はパートさんを雇用したり家族に手伝ってもらっているが、基本的には一人で生産から販売まで行っている。

  • 満足度

  • 設備

    トラクター
    アタッチメント(うね成形機、マルチャー、平うねマルチャー、掘り取り機、フレールモア、フロントローダー)、耕運機、うね間管理機、野菜洗浄機肥料散布機、動力噴霧器枝豆脱莢機、豆類乾燥機

  • 面積

    • 露地野菜 1.7ha
    • 栗 47a
  • 販路

    • 八百屋(東京・神戸・西宮)
    • 飲食店(東京・大阪・神戸・宝塚)
    • 直売所
    • 個人販売
    • 学校給食 など

栽培品目

(春)春キャベツ、にんにく、玉ねぎ、ブロッコリー
(夏)スイートコーン、早生黒枝豆、オクラ、ピーマン
(秋)生落花生、丹波黒枝豆、サツマイモ、丹波栗
(冬)人参、ブロッコリー、小カブ、白菜、あざみ菜 ほか

1日の流れ

収穫する野菜の多い繁忙期は下記のような流れになっている
特に夏野菜の収穫ピークの時期と冬野菜の作付時期が重なる時期は朝から晩まで農作業をする日が多い

  • 【夏】
    5時~9時:収穫作業
    9時~12時:出荷作業
    12時~13時:納品
    14時~18時:収穫・管理作業
    18時~21時:出荷作業
  • 【冬】
    7時~10時:収穫作業
    10時~12時:出荷作業
    12時~13時:納品
    14時~17時:収穫・管理作業

就農のきっかけ

神戸市で生まれ育ちましたが、幼い頃から度々、祖父の家がある丹波市青垣町に遊びに来ていた。
京阪神で22年間、料理人として飲食店で働くなかで、西洋野菜や珍しい野菜に興味を持ち、 「野菜を作る側になってみたい」と思うようになる。
その頃、祖父の家がリノベーションして自宅横の農地に栗を植えていると聞き、祖父の家に移住して農業をすることを決意する。

就農前の動き

農業の経験や知識が全くないまま移住。
農業を始めるため、最初に丹波市役所へ相談。
研修先の農業法人へ一年間の給料の半額を助成してくれる制度があることを相談の中で知り、それを活用し、2015年10月で有機農業法人で研修をスタートする。
そこでは基本的なトラクターなどの機械の取扱いや、土づくり、栽培管理などを教わる。

就農後

  • 1年目

    • 1年半の研修を経て、2017年春から独立し、営農開始。
    • 西洋野菜、珍しい野菜を中心に130品目を栽培(営農面積:30a)
    • 機械は貯金で購入したトラクターのみで、うね立てなどはすべて手作業で行う。
    • 野菜栽培に適していない土や台風、獣害被害などに苦しむ。
    • 農薬の使い方や収穫した野菜の管理方法が分からず赤字になる。
  • 5年目

    • 取引先が増え、取引先の求める品目をメインに栽培し40品目まで絞り、面積も2haまで拡大
    • 良質な堆肥が近くで手に入らないため、緑肥栽培を始める
    • 施肥のタイミングや農薬の使い方が分かり、収量・品質が安定する
    • ほ場の選定、電気柵の設置により獣害被害が減少
    • 機械を徐々に購入し、作業効率が格段に上がる
  • 9年目

    • 営農面積は1.7ha
    • 栽培品目を30品目まで減らし、さらに機械化を進める
    • 緑肥栽培を続けたおかげで、ほ場が野菜栽培に適した状態になる
    • 就農4年目から経営が軌道に乗り、所得が安定

農家さんの想い

  • 農業をしていて幸せに感じること

    自分で作った野菜を食べられること、特に初収穫のものを食べられるときが嬉しい
    多様な販売先があることから、農業を通して色んな方と出会いがあること
    農業を始めてから体調を崩さなくなり、健康でいられていること
    外で体を使う仕事なのでしんどそうな半面、四季を体感でき自然体でいられること

  • 経営で大切にしていること

    当日に収穫した野菜をその日のうちに出荷し、鮮度の高い状態でお客様に届けることを大切にしています。
    また、農家同士だけでなく、異業種のコミュニティとのつながりも大事にしており、日頃から話しかけてもらいやすい雰囲気づくりや、人との関わり方を意識しながら、丁寧なコミュニケーションを心がけています。そうしたつながりがきっかけとなり、新たな販路を紹介していただくこともあります。
    経営面では、借金をせずに毎年、コツコツ機械に投資を重ねながら、着実に経営規模を拡大してきました。

  • 今後の経営ビジョン

    主要品目の効率化と収量の確保を行い、「作ったものは売り切る」を目指す。
    また、経営を安定させるため作っていなかった珍しい品種の野菜も、原点に立ち返り少しずつ栽培をして、自分も楽しみながら農業をしていきたいと思っている。

  • これから就農をする方へ

    トラクターなどの機械や資材も値上がりしており、資金をしっかりと準備して就農する必要があると思います。
    また、畑を選ぶ時、作業場から近いところを選びがちですが、石が多くないか、土が深いか、水はけが良いか、草刈りの面積が広すぎないか、周囲が耕作放棄地になっていないかなど、農地を借りる前にきちんと見定めることが重要です。