おいしい米コンテストや農業グランプリなど、多数の受賞歴をもつ有限会社まるきん農林

青垣町中佐治で地域の農業を担う農業法人に就職して7年目となる足立雅典さんにお話をお聞きしました。

 

 

憧れの農業、7年目の変化

子供時代を青垣で過ごし、中高時代は豊岡で暮らしていた足立さん。子ども時代、身近に見ていた農業に対し憧れを感じていたこともあり、大学では農学部へ進学します。丹波に戻り、母親の同級生である堀謙吾社長の有限会社まるきん農林に勤めるようになりました。

 

 

勤務初日の作業は、苗を作るためのハウスの草取りだったと話す足立さん。

1年目2年目は、指示をもらったこと、目の前のことをただ作業として集中してこなすだけでしたが、だんだん仕事の流れがわかってくると

次はこれをせなあかんな。ということがわかってきます。

自分で考えて動けるようになってくると楽しさも感じるようになりました。

 

 

まるきん農林の社員さんは足立さんを含め3名。足立さん以外は先代の時代から務めるベテランの先輩方です。

1名は農業機械の販売や修理をメインに業務を行っているため、もう1名の先輩社員と足立さんのお2人でほとんどの農作業を行います。

以前はそれぞれが離れた圃場を別々に作業していたりしましたが、数年前からは連携して作業を行うようになったそうです。

近場の圃場を協力したり2人でよく話をしながら日々の業務に邁進します。

 

 

 

社内のコミュニケーション活発化がJGAPの認証へ

 

2020年に食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられるJGAPの認証を受けました。

その審査を通過するためには、倉庫の片付けを徹底したり、社内での作業工程管理など、いろいろと変えないといけないことも多くみんなでたくさんの話し合いを繰り返し行いました。

その経験を通し、社内のコミュニケーションがいかに重要かが認識され、業務のあり方が変わったり、社員からの声も出るようになってきました。

毎朝の朝礼に加え、月の初めには毎月ミーティングを行なっており、社長の想いやそれぞれが普段の作業の中で感じている圃場や作業に対する改善の提案などが活発に話し合われています。

 

 

 

 

地域に貢献できる企業の一員として

まるきん農林では地域との関わりをとても大切にしています。

中佐治地域の自然を守る会や日役などにも積極的に参加し、地域からの信頼を積み重ね、高齢化により耕作が難しくなってきた圃場の受け皿としてもしっかりと担っていける企業であることを常に社内全体で意識をしています。

2023年に行われた第10回目の丹波農業グランプリでは、「丹波の農地を守る」というテーマで丹波市内の農業者が表彰され、近隣地域と共に佐治地区の圃場を集約、作業を効率化するまるきん農林の取組が見事グランプリとして表彰されました。

足立さんも、まるきん農林で働きながら農業を行う中で、最初はただ目の前の作業として行なっていた草刈りも、景観を守るため、またカメムシの被害を防ぐため。草刈りは会社の為だけではなく、地域を守ることにもつながる作業なのだと考えるようになり、地域の一員としての会社のあり方をより深く理解するようになりました。

 

 

出勤は朝8時から17時半まで。

朝は会議室に集まり、その日の予定や作業の動き方などを全員で確認。その後はラジオ体操を行なって業務にあたります。

まるきん農林では苗の販売や肥料の販売、米の買取や卸売など丹波市や多可町などに手広く行なっており、3月の種蒔きから苗を管理、田植え前になったら配達も行い、それがひと段落してから自社の圃場に取り掛かります。

 

 

足立さんは想像以上にお米を作ることって大変なのだということがわかったと話します。

お祖父さんも兼業農家をされていた為、農業は子供の頃から身近に感じていましたが、これまでは苗からが始まる田植えが通常でした。

しかし、まるきん農林では種を蒔くとこから始まります。田植えができる苗として育つまで慎重に管理を行い、またそこからの工程も非常にたくさんあるのだと驚いたそうです。合鴨農法の圃場もあったり、お米の種類はコシヒカリ、ミルキークイーン、夢ごこちと3種類がメイン。また小豆も1丁ほど栽培されています。

 

 

社内で1番若い足立さん。これから新しい人が入ったときに受け入れていけるような体制を作っていけたらと話します。

その為には自分自身ももっと力をつけていかないとと考えています。

地域全体から信頼され、「まるきん農林に任せておけば大丈夫」「まるきん農林があるから安心」と思ってもらえるような、地域の農業の核となれるような会社を目指して、全社一丸となって取り組み続けます。

 

 

 

有限会社まるきん農林

所在地:兵庫県丹波市青垣町中佐治735-1

TEL:0795-88-0230

FAX:0795-80-6500

https://agri-tambacity.jp/step_job/590/